「アカシヤ会」会報 第273号 2019年7月発行 

4月17日の例会は14名が参加、小学生と中学生以上の2グループで話し合いました。

就労支援事業所ジョブシード代表の方が参加され、個別相談にも応じていただきました。

 

5月19日の例会は10名が参加し全体で話し合いました。

前回に引き続き、現在大学を休学中の当事者の若者が参加され、率直な胸の内をお話してくださいました。

今回はさらに嬉しいことに、そのお父さんも参加してくださいました。

進学は決してゴールではなく、様々に揺れながら成長する途上にあると理解し合うことの大切さを実感しました。

「アカシヤ会」の例会日程について

例会日程:会場は概ね函館市総合福祉センターあいよる21で(13:30~16:00)ですが、

7月21日は前川喜平さんの教育講演会で函館大学8月18日は通常例会で、函館市地域交流まちづくりセンターなのでご注意ください。

以降は「あいよる」で9月18日(4階会議室)10月20日(3階第1会議室)11月17日(4階会議室です。)

概ね10名を超える場合はグループに分かれ話し合います。

 

7月21日(日)は、前川喜平さんの教育講演会を開催します!(^^)!

教育機会確保法が施行され、「不登児童生徒の休養の必要」や、「学校以外での学習の重要性」が規定されたにもかかわらず、依然として学校復帰優先の対応が多いるのが現実です。

そこで、「登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」では、教育機会各法の意義や内容の普及啓発を目指して全国各地で講演キャラバンを行ってきました。

 

この度、函館での開催をご提案いただき、函館アカシヤ会も共催することとしました。

そして元文部科学省事務次官の前川喜平さんが講師を引き受けてくださいました。

 

全国ネット代表で、わが国初の本格的フリースクール「東京シューレ」を設立した奥地圭子さんもおいでになり、講演会終了後は奥地さんを囲んで例会も開催します。

是非多くの方のご参加をお待ちしております!!参加費は無料です!(^^)! 同封チラシをご覧ください。

⇒講演会の詳細はコチラからどうぞ

「昴の会」の映画上映会について

※8月4日(日)は、「昴の会」が13時30分から北斗市かなで~るにで「みんな学校」の上映会を開催します(入場無料)。

一人の子どもも排除しない学校づくりを行った大阪市の小学校の実践を描いた感動のドキュメンタリー映画です。

チラシを同封しますので、是非ご鑑賞ください。

登校拒否・不登校を考える夏の全国大会について

※8月24日(土)~25日(日)12:50~25日(日)16:30、早稲田大学にて、第30回登校拒否・不登校を考える夏の全国大会が開催されます。

全国から不登校やフリースクール等に関わるご家族や関係者が集まり交流します。記念講演は汐見稔幸さん(東京大学名誉教授)でテーマは「人は本来学び続ける存在」です。

 

さらに、子どもシンポジウム、不登校の子どもの権利宣言10周年 企画、親シンポジウム、体験者が語るリレートークなど興味深いプログラムがたくさんあります。

また、二日目午前中はテーマ別分会会で参加者が大いに語り合います。野村は「不登校支援の在り方」分科会のこーディネーターを担当させていただきます。

 

並行して子どもプrグラムもあり、ご家族参加で楽しめます!。

開催リーフレットを同封しますので、全国の熱い風を感じてはいかがでしょうか!

 


【中学卒業から10年過ぎて】 運営委員:鈴木三千恵

≪大学でも学ぶ権利を奪われて…でも新たな歩みを≫

中学校の卒業式に「中学校よ、さらばじゃ!」という気持ちで帰路についてから10年の月日が流れました。

娘は「高校は進学への通り道だから、通うよ」と決意をし、それでも同じ中学校から進学する生徒が少ない私立高校を選び、AO推薦入試を経て、福祉大学へ進学しました。

けれどもまたしても「学ぶ権利」を今でいう「アカハラ」で奪われ、教員への道は絶たれ、同じ大学の通信へ転科を決め、来年の春に卒業が出来そうと、先日函館に帰省してきました。

 

心理学科なので、授業で「不登校」について学んだりして、当時の自分の心理状態を俯瞰してみることが出来たと、話していました。現在仕事もしていますが、心理士の国家試験を受けるために、転職も視野に入れているようです。

4月のアカシア会の例会に参加してくれて、「自分のような子どもに出逢いたい」と気持ちをさらに強く持ったといっていました。

≪不登校は社会問題、なのに、子どもにだけ責任を負わせる≫

当時、娘は「かーちゃんたちは、アカシア会でいろんな情報をもらって話が出来るけれど、子どもたちはいつも孤独だ!」と言っていました。

現在、性暴力の被害者の方たちが、「Mee Too運動」をしています。被害者が声を上げはじめ、そしてそれを応援する人や組織が増えてきました。

 

不登校をしている子どもたちが、同じような仲間と出逢えるよう仕組みが私は必要だと思っています。

親である大人の私たちも、アカシア会のような自助グループの存在に助けられたのはいうまでもありません。

子どもたちの苦しさは大人になってもなかなか癒えるものではないと私は感じています。

フリースクールであれば、仲間との出会いもあるでしょうが、自宅で過ごしている子どもたちには、なかなか・・・。

我が家の娘も、図書館に普通に、どんな時間でも行けるようになるには、少し時間がかかりました。

 

「不登校は社会問題なのに、なぜその責任を背負うのは子どもたちなのかな?」と私は10年過ぎても何も変わっていない教育の仕組みはかなりおかしいと思っています。

「Mee Too!」と声をあげていくべきなのに個人の問題にすり替わるのはどうかと思いましすし、現在、やっと虐待が家庭だけの問題だと思われていた時代から社会問題だと世間が気にし始めました。

不登校も児童の問題としては歴史は結構あるのに、改善されないのはなぜなのでしょう?

≪大丈夫、命さえあれば何とかなる≫

不登校、いじめ、虐待、性被害いづれも、被害者は子どもたちです。

私は娘の中学校時代は娘の学ぶ権利を奪われてきたと感じています。

10年が過ぎ、当時のスクールカウンセラーの先生を親子で尋ねることが出来ました。

 

「本当はすぐにでもお礼を言いたかったんです。

当時のことを思い出してしまうのが辛くて、こんなに時間がかかってしまったけど、そのお礼を言うことが出来て良かった、本当にありがとうございました」と笑顔で話をしていたのが、とても印象的で、また小さな心にいろんなものを秘めているんだなと、この問題の重さを感じました。

 

その娘が言います。大丈夫、命さえあれば何とかなる。

家庭の中でお母さんが笑っていて、子どもも笑っていることが出来れば、学校に行かないことはそんなに特別なことじゃないと思う。

 

子どもはみんな、親に迷惑をかけてごめんねって思っているから、お母さんが笑ってくれたら、その痛みは少し減るかもしれない。だからお母さんたちは笑っていてほしい。

そんな娘の想いを伝えてもらえる親でいられて幸せでした。だから・・・自分の子どもを信じて、笑ってください。

 

※この間、悲惨な事件が「ひきこもり」と関連づけられて報じられ、当事者・家族皆さんも胸を痛めていると思います。

報道の中にも、安易にひきこもりが犯罪の温床であるような見方を戒める記事も出ています。

東京 新聞に野村のコメントが掲載されましたので、ご紹介します。

 

「登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会」

代表連絡先:野村俊幸  〒042-0932函館市湯川町1丁目25番4号

携帯:090-6261-6984

FAX:0138-57-3041 Eメール:tnomura@sea.ncv.ne.jp