「アカシヤ会」会報 第271号 2019年3月発行 

12月16日の例会は13名が参加、久しぶりに参加した方もおり、進路情報なども共有したいということで、全体での話し合いとなりました。

年明け1月22日の例会は、なんと22名も参加、初参加の方が5も名おり、会の必要性をあらためて実感する新年スタートとなりました。

人数が多いため、主に初参加の方を囲んでのグループとそれ以外のある程度顔馴染の方々のグループに分かれて話し合いました。

初参加の方はご夫婦と、祖父母ご夫妻、お父様の3家族5名で、家族全体でお子さんを理解し支えるというご様子が伝わり、とても嬉しくなりました。

 

例会日程:会場は概ね函館市総合福祉センターあいよる21(13:30~16:00)

3月17日・4月21日は4階会議室5月19日は1階集会室、6月16日・7月21日は4階会議室です。

駐車場満車の場合でも、日曜日は八幡通が駐車可となります。

 

アカシヤ会は1月から新年度で、会員更新のお願いをしていますが、これまでに63名の方から2019年度の会費を納入いただきました。ご協力に心から感謝申し上げます。

また、未納の方には今号にも振込用紙を同封いたしましたので、会報の継続をご希望の方はよろしくお願いいたします。

なお、行き違いで納入済みの場合はご容赦ください。 会を卒業される方には、これまでのご協力にあらためまして厚くお礼申し上げます。

 

3月・4月の行事一覧を同封しました。函館地域では、毎週日曜日、不登校やひきこもり、発達障害に関連する家族や当事者の集まりが開催されています。

また、毎週木曜日午後に函館圏フリースクールすまいるで「親サロン」も開催されています。専門家の支援も勿論大切ですが、悩みを抱えた方々が語り合うことは、とても大きな力を発揮します。

是非このような「当事者グループ」をご利用ください。

 

また、裏面に「不登校と教育機会確保法Q&A」冊子について、函館新聞に掲載された記事を紹介しています。

「登校拒否を考える全国ネットワーク」が作成した冊子が好評で、全国各地で活用されています。

希望者には引き続き無料でお送りしていますので、ご一報ください。

 

【不登校4年目、息子の日常。人との繋がり。】 (運営委員・土谷)

「良し!!、キタあ~!!」アスペルガーの息子の部屋から熱い声がする。

最近はプレステ4に夢中。毎朝6時起床。すぐ動画のチェック。

「アニメに、ゲームに、調べものに、オレは忙しいんだ!!」と言う。

最終学歴小学3年7月以来、一度も学校に行っていない。死んでも学校は行かない!!この覚悟は決してぶれない。

 

こんな息子を支援してくれる人たちがいる。

4年間訪問を続けてくれるメンタルパパの庄司さん(函館圏フリースクールすまいる代表)。

体調の変化や薬の相談は渡島療育センターの高橋先生。

看護師の竹田さんとはトーク。大好きな車の話はデイサービスポラリス代表の中村さんだ。

初対面で中村さんの愛車の助手席に乗せてもらい、すっかり車友達だ。

いつか、ポラリスに行ける時が来るかもしれない(笑)。

 

そして教育大性のN君。週に一度の訪問をしてもらっている。

きっかけは、英語の勉強をしたいと息子が言いだし、N君に頼んだ。

N君とはアニメや世間話で盛り上がっている。

特別支援教員志望のN君の穏やかで優しい口調と、控えめな感じが息子はとっても気に入っている。

 

N君は私に言った。「すみません、全然勉強とかしなくて…」と。私は彼に言った。

「息子と楽しく過ごしてくれればそれでいいんです!」と。

これこそ息子の支援であり、社会への一歩であることを伝えた。

親とすれば勿論、学校に行かなくても、勉強をして、友人がいて、外出したり…望まないわけではない。

でも、それが果たして息子にとっての幸せで、生きる力になるのか? 4年間、いくつも修羅場をくぐり抜け、葛藤の末に「今」があるのだ。

 

息子は2か月に1度、私の行きつけの美容室へ一人で行く。事前に私が予約をし、髪形を伝えて、カットのみ。

感覚過敏でシャンプーはNG.様子を聞くと、質問にはちゃんと応え、会話は成り立っているという。親が思うよりしっかりと外面を良くしている。これも立派な社会性だ。

息子には信頼できる人に相談しながら生きていけばいいと常々話している。遠い将来をあれこれ心配するよりも、「今」を安心できる人や場所、好きなことを認めてあげよう。

【最近の例会から学ぶこと】 (代表・野村)

2018年のアカシヤ会例会は11回開催され、延べ134名(1回平均約12名)が参加、初参加の方も16名おり、不登校をめぐる悩みを抱える方が依然として多いことを実感しています。

また25周年のつどいにも約80名が参加、会員以外の方も多数参加くださいました。

不登校が特別のことではなく、子どもたちの成長のひとつの姿として社会に広く受け入れられるよう、会の活動の必要性をあらためて確認した1年でした。。

 

2019年も毎月第3日曜日に例会を継続し、できれば市民向け講演会も開催していと考えています。

運営委員会はご卒業された方もおりますが、新しい方4名が加わり、14名で運営いたします。

会議は必要の都度例会の後に開催し、大きな負担にはならないと思いますし、様々な情報交換の場にもなりますので、是非ご参加ください。お引き受けいただける方は野村までご一報ください。

 

1月は初参加の方が5名と特に多かったのですが、毎回のように新しい方が参加されます。不登校に至る経緯や状況はもちろんご家族ごとに異なりますので、マニュアル的に「こうすればOK」というものではありません。

ただ、共通して言えることは、お子さんが学校に行かなくなったり行き渋ると、どの親御さんも必死になってお子さんを登校させようとしますが、そうすればそうするほど、お子さんの体調が悪化し、親子関係が険悪になります。

 

そして、親が態度を変えることができず、お子さんに登校を強制し続ければ、お子さんは病気のような状態になったり、中には荒れて家庭内暴力や部屋に閉じこもって出で来ないといった深刻な状態になります。

しかし、当初は「仕方なく」とか「諦めて」という気持であっても、無理強いすることを止めまと、お子さんが元気になってきて、親子関係も回復してくるのは共通しています。

私たち「親の会」は、親御さんのこのような気持ちや態度の変化をお手伝いすることに、まず大きな役割があると考えています。

 

最近は、親御さんのこのような良い変化が、以前に比べて早くなっているように感じています。

これは親御さんが不登校についていろいろ勉強されていることもあり、社会の方も「学校に必ず戻らなければダメ」という考え方が、以前に比べると少し変わってきたのかもしれません。

でも、「子どもは学校をくぐらなくてもちゃんと成長する」と確信を持ち続けるのは容易なことではありませんので、「親の会」や「フリースクールすまいる」で実体験を学び合うことなどを通して、子どもが安心して学校を休める環境づくりをこれからも進めて行きたいと思います。

 

登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会

◇代表連絡先:野村俊幸  〒042-0932函館市湯川町1丁目25番4号 

携帯:090-6261-6984

FAX:0138-57-3041

Eメール:tnomura@sea.ncv.ne.jp