「アカシヤ会」会報 第277号 2020年4月発行

今年も例会は盛況で、1月19日の例会は15名が参加、初参加の方も多かったので全体で情報共有しました。

 

2月16日は19名が参加、就労もテーマにしたグループと、小中学生のグループに分かれて話し合いました。

 

障害者就労移行支援事業所Ponte<ぽんて>の森山所長も参加してくださり、貴重な情報もたくさん教えていただきました。

最近は、OBの方も含め、教職員の方々の参加が増え、とても心づいです。

 

3月15日は新型コロナウイルス感染拡大防止のために、残念ながら中止となりました。

 

例会日程:会場は函館市総合福祉センターあいよる21で(13:30~16:00)

4月19日は2階第1会議室、5月15日、6月21日は4階会議室、7月19日は3階第1会議室です。

コロナ感染の状況もあり、開催の有無は事前にご確認ください。

 

前号に2020年度会費の払込取扱票を同封させていただきましたところ、3月15日現在 名の方に会員更新いただき、心から感謝申し上げます。

 

未納の方には今回もう一度払込取扱票 を同封いたしましたので、引き続き会報を購読希望の方はご利用ください。

 

なお、すでに振り込み済みで行き違いになった場合はご容赦ください。

アカシヤ会をご卒業ご希望の方は、これまでのご支援、ご協力に心から感謝申し上げます。

 

教育機会確保法の施行により国の不登校政策が変わりつつあることに踏まえ、アカシヤ会は函館圏フリースクールすまいると共同で、函館市教育委員会に対し、昨年12月23日に不登校支援策の拡充について要望行動を行いました。

 

詳しい内容については同封の要望書と新聞記事をご参照ください。

また、1月26日の「奥地圭子さん教育講演会」には主催者の予想を上回る120名の参加で資料を追加印刷する盛況ぶりでした。

 

今回は、主催の実行委員会の事務局を北海道教職員組合渡島支部がを務めたことから、教職員の方が多数参加され、学校現場に不登校理解が広がり、とても有意義な集いとなりました。

 

【わが家の不登校体験記~子どもの人権を大事にしたい】 運営委員・大橋愛子

<義務教育は学校に通う義務ではなく、子どもの学ぶ権利の保障>

我が家は、子ども4人と夫と私の6人家族です。アンスクーリングやサドベリースクールの理念にとても共感しており、家庭の中では、学びを一切強制しません。

 

親子関係は上下ではなく対等に、横に繋がることを大切に過ごしてきました。

現在は13歳と7歳の2人は学校は利用していません。

5歳の娘も幼稚園には通っていません。

 

様々なことに積極的に取り組む彼らの姿を観ていると、それぞれ想い想いに自由に過ごす日々が、そのまま彼らの学びに繋がっているように感じます。

 

‪皆さんは義務教育における出席日数は気にされますか?

義務教育は1日も通わなくても卒業となります。

義務教育に出席しなければならない日数というのはそもそも存在しません。

 

義務教育とは、「学校に行かなければならない子どもの義務」では無く、あくまでも「子どもが学校に行きたがった場合、行かせなければならないという親の義務」であり、子ども達には学ぶ権利があるだけなのです。

 

でも通知表には「出席しなければならない日数」などと記載されていますし、周りは「学校に行く事が当たり前」といった空気感があって、とても不安になり混乱しますよね。

 

義務教育という言葉が、「子どもは学校に行く義務がある」と誤解釈されたまま、この国の社会通念になってしまっているのです。

<小学1年生で学校の理不尽さを感じた長男>

我が家の長男は小学校1年生の時に、教師と生徒が対等ではない関係性で様々なことが進められていく学校のやり方に理不尽を訴えました。

 

低学年の頃は担任が変わるたびに数日通ったりしたこともありましたが、小学校の出席日数は延べ1年に満たないまま卒業となりました。

 

「僕は卒業したという感覚はないよ」と息子は言いました。

本人はずいぶん昔に学校を辞めた感覚なのに卒業証書が家に届き、今度は行くとも決めていない近所の中学校に自動的に籍が移動となったことも、息子には違和感があったようです。

 

学校に通うことが当たり前ではない我が家にとっては違和感だらけの学校システムです。

 

‪その子が、何をいつどんな風に学びたいのか。

ちゃんと子ども一人ひとりの声に耳を傾けていたら、こんな画一的な教育システムだけが今まだ続いているわけはないのになあと思うのです。

 

子ども達の「自ら学びたい想い」はどこに行ってしまったのでしょう。その想いは尊重されているのでしょうか。

 

‪本来なら学校に行かない選択をした場合は、他の学びの環境を国は子ども達に用意してあげるべきです。

 

それがこの国の憲法で全ての子どもに与えられている「等しく教育を受ける権利」のはずです。

 

でも実際は、一条校(学校教育法第1条に規定された学校)が自分には合わないと感じ登校を拒否した時点で、国からの経済的教育支援はゼロになってしまいます。

 

‪去年の暮れ、BBCニュースで日本での不登校問題が記事になりました。

不登校は子ども個人の問題ではなく、日本の教育システムに問題があり、子ども達の多様性を認めないことは彼らの人権侵害ではないかと指摘されました。

 

「ブラック校則」についても取り上げられました。

karohi(過労死)と同じく、futoko(不登校)という言葉が日本で起きている社会問題としてそのまま英単語となり報道されました。

<子どもたちも心地よく生きる「共に生きる」社会を>

現在13歳の息子は、去年の春に中学校に2日だけ通いました。

2日目に、学校にあった荷物を全て持ち帰り「明日から行かないよ。校則で自分の身なりを決められるのはおかしい。

 

無言給食15分でどんな食育になるの?

四六時中、自分の行動をあんな風にコントロールされていたら、自分の頭で考えて生きていくのは難しくなってしまう。軍隊のようだった。」と私に話してくれました。

 

‪子ども達の意志を尊重し、上下ではなく対等な関係を築けたら、幸せな子ども達が増えていくのになぁと思うのです。

 

その為には、まずは私達が自分の人権が軽視されて育ち、今なおそれに気付かないまま心と身体をすり減らして生きているということに気付いていかなければなりません。

 

‪他者の人権も自分の人権も、大切にせず、大切にされず、それが当たり前の中で人々が生まれ育ち、経済発展してしまった社会の末路は、悲しい結果となるでしょう。

 

若者の死因の第1位が自殺なのは、先進国では日本だけです。様々な社会問題の根底にあるものは、私には同じに思えるのです。

 

幸せな社会を取り戻す為に、一人ひとりが気付けることが身近にあると信じます。

‪幸せに生きるってなんだろう…。

どんな子も、障害のある子も無い子も、それぞれに得手不得手があり、異なる気質を持っている。

 

その違いこそがこの世界を支える力となっているはず。お互いをそのまま認め合い補い合える社会が私が望む「共に生きる」社会です。

 

その子の心地良く感じる毎日の中に、その子の幸せな生き方があるのではないのかな…ただそれだけでいい、それだけがいい。

 

子ども達と暮らしながら、ここ数年そんな風に想うようになりました。〈最後に〉私が愛読しているブログを2つ紹介いたします。

 

同じような想いの方と繋がり一緒にお話したり遊んだりする仲間を募集中です。

右記にお気軽にご連絡下さい。(メール)aiko23ohashi@docomo.ne.jp

・森へ行こう(心とからだと子育てと)(URL)https://plaza.rakuten.co.jp/moriheikou/

・オヤトコ発信所(URL)https://ai-am.net/

 

登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会

◇代表連絡先:野村俊幸  〒042-0932函館市湯川町1丁目25番4号 携帯:090-6261-6984

FAX:0138-57-3041 Eメール:tnomura@sea.ncv.ne.jp