「アカシヤ会」会報 2013年7月発行 第234号

函館・登校拒否と教育を考える親の会「アカシヤ会」が、定期的に発送しているニュースレターを掲載いたします。

 5月17日の例会は11名の参加で、かつて不登校を経験したという40歳代の方が初参加され、ご自身の体験も語ってくださいました。現在、メンタルクリックを受診していますが「無理に無理を重ねた」ことがひとつの要因になっている思うというお話をされていました。6月21日の例会も11名名の参加で、じっくり語り合いました。今年中学を卒業して進学の道を歩み始めたお子さんの親御さんが3名も参加され、喜びと不安が行ったり来たりの心境が率直に語られ、これからの関わり方について学び合いました。

例会日程:注!8月18日と9月15日は函館市地域交流まちづくりセンター
     (末広町4‐19)です。会場は当日掲示されますので、ご確認ください。

  その他は、会場は函館市総合福祉センター「あいよる21」 13:30~16:00です。
  7月21日1階会議室、1階研修室、10月20日1階会議室、11月17日4階会議室、
  12月15日1階会議室 その後も1月19日、2月16日、3月16日の第3日曜日の開催です。

8月31日(土)13:30~「あいよる」3階第2会議 第4回「多様な学びの場の創造」部会

5月25日に開催の第2回は13名が参加、チャイルドラインはこだて代表の小林恵美子さんに「子どもの現状と教育の課題」というテーマで話題提供いただき、とても有意義な話し合いとなりました。今回は  同封チラシのとおり開催しますので多数の参加をお待ちます。高石勇光(携帯:090−1304−0586)

20周年記念「奥地圭子さん講演会」とパーティ、拡大例会が無事終了

6月29日開催の記念講演会は、会員の皆さまをはじめ関係団体のご協力を得て62名もの方に参加い
 ただき、奥地さんの素晴らしい講演と地域の活動紹介やたくさんの質疑応答もあり、とても有意義な集い
 となりました。終了後の記念パーティにも23名が参加して熱気あふれる会となり、翌日の奥地さんを囲
 んでの拡大例会には24名が参加、3時間がアッいう間の密度の濃い話し合いになりました!
 

第3回ランチ例会は9月開催を予定しています。

6月5日に函館圏フリースクール「すまいる」で開催したランチ例会にはすまいるスタッフや利用者さんも 参加し、18名で大いに盛り上がりましたので、次回も同様の開催を計画しています。


◆「合格しても入学しないかもしれない」という前提で高校受験して合格しお子さんが、だいぶ迷ったそうですが結局入学したそうです。このように、「〇〇しなければならい」と決めてかかるよりも、「そのときになったらまた考える」というスタンスの方が動きやすいと思います。ご家族も、「通学が辛くなればいつ辞めても良い」とお子さんに伝えているそうですから、それがお子さんの気持ちを楽にし、「とりあえずやってみるか」という気持ちにつながったのではないでしょうか。この「とりあえず」とか「ダメもと」という発想がとても大事だと思いました!(^^)!

◆中学で不登校になったお子さんが通信制高校に進みましたが、その勉強ペースに縛られるより、自分のペースで勉強して「高校卒業認定試験」の合格を目指す方が、本人の希望する大学進学の近道と考えるようになり、通信制高校に席をおいたまま、函館圏フリースクール「すまいる」の学習支援プログラムを活用しているそうです。まさに「いろんな道がある」ことを教えてくれるお話でした!(^^)!

◆現在中学生のお子さんで、最近は通学を再開していますが、「いじめ」もあって不登校の時期が長く、「義務教育をきちんと保障されていない」と考え、自主夜間中学「遠友塾」に相談し、毎週水曜日の夜、祖父母世代の受講生と一緒に授業を受けているそうです。世代を超えた交流はきっと良い体験になると思います!(^^)!

◆不登校中の中学生のお子さんが小学校高学年の時、担任の先生が朝迎えに来る度に「このままでどうする」と迫るために、お子さんはすっかり教師不信に陥り、会わなくなったそうです。今の学校は無理に登校を迫ることはなくお子さんも落ち着きを取戻し、まだ動き出してはいませんが気持ちが外に向き始めているようです。

◆進学校の高校に入学したお子さんが、部活の人間関係などいろいろなことから登校が辛くなり、休みがちになっています。今はメンタルクリニックに通いながらなんとか登校はしていますが、担任の先生が「保険をかけるつもりで」高校卒業認定試験の準備を勧めてくれたそうです。その先生は、「できれば登校してほしいし、できるだけ卒業できるよう協力するが、登校しなければという気持ちが負担になって病状が悪化することも心配なので、立場上表だって勧めるわけにはいかないが、卒業できない事態に備えて、高認との両面作戦を検討してはどうか」と提案されたそうです。主治医とも相談し「その方が良い」との助言も得て、「すまいる」に相談することになりました。先生のとても柔軟な対応はありがたいですね!

◆このことからも、先生方にはたいへん失礼な表現になりますが、「先生の当たり外れ」が子どもにとって一生を左右することになりかねないことを、あらためて訴えたいと思います。特に、不登校に限らず「発達障害」や精神疾患等、様々な困難や辛さを抱えたお子さんについて、その実情を正しく理解し適切に関わらないと、後に大きな禍根を残すことになりますので、自分たちの教育方針に固執せず、また自分だけで抱え込まず、様々な支援と繋がるよう努めていただきたいと願っています。

◆最近の例会に、不登校やフリースクールについてを勉強したいという大学生の方が参加され、とても嬉しいです。平均年齢もグッと下がりました(^_^;) その学生さんは「親御さんが子どものペースに合わせ、子どもの『自己決定』に必要な時間を大切にしていることに感銘した」という感想を述べていますが、本当にそう思います。
 また、ご自分の体験を振り返り、「進学から今度は就職に向かうコースに乗って進んできたが、いつも追い立てられるような感じで、自分自身をじっくり考えることが少なかったように感じている。不登校は、子どもが自分のことをじっくり考える貴重な時間かもしれない」とお話をしていましたが、とても大切な視点だと思いました。

登校拒否と教育を考える函館アカシヤ会では、運営委員を募集しています。

例会の後に適宜開催していますので、例会で話し足りなかったことなどを語り合う場にもなり、いろんな方々とのつながりも増え てとても有意義だと思いますので、お引き受けいただける方は野村までご一報いただければ幸いです!^^)!
※例会参加費:資料代200円(年会費千円納入の方、17歳以下のお子さんや学生は無料です)
※代表:野村俊幸   〒042-0932 函館市湯川町1丁目25番4号
  携帯:090-6261-6984  FAX:0138-57-3041 Eメール:tnomura@sea.ncv.ne.jp
※運営委員:後藤健一 小林敏雄 鈴木三千恵 高石勇光 田中透 寺島真寿美 三浦晋一郎